十紀夫語録

打田十紀夫オフィシャル・ブログ

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Archive for the ‘ギター・テクニック関係’ Category

脳の不思議

体調が良くなって色々と前向きに考えられるようになった今、今回の病気のことについて書いてみたいと思います。

昨年末、脳神経外科に駆け込んだ際に測った血圧が230-145もあって驚きましたが、MRIで撮った脳出血の画像は本当にショッキングで愕然としました。その衝撃のおかげで、医者嫌い・薬嫌いだった私がお医者さんのいうことを真面目に聞くようになりました。日常的にやっていた暴飲暴食、昼夜逆転など、やりたい放題の生活習慣も改め、毎日1時間のウォーキングするなど、生活態度も一変! 私じゃないみたいですが (笑)。薬も効いて血圧は正常値になり、体重も5キロ近く落ち、身体が軽くなりました。またドロップキックができそうです (やりませんが・笑)。毎日体重と血圧を測るのが楽しみです!

ところで、MRIを撮って分かったのですが、今回の脳出血が実は3回目だったということ。過去2回の痕跡があるというのです! 1回目が右脳、2回目は左脳でした…。頭の中がそんなに出血大サービスだったとは (笑)。笑い事ではありませんね…。

1回目は、多分10年くらい前、サウナに長時間入った時だと思います。Mっ気がある私は、“何分我慢できるかな”とかなり長時間入ったんですが、その夜からすごい頭痛が続きました。ツアーの初日のことで、その時はプレイには影響は出ませんでしたが、頭痛を紛らわすために毎日ライヴ終了後はラーメン&お酒を飲みまくっていました。致命的な出血ではなかったのでしょうが、今思うと危なかったですね…。ツアーが終わって東京に戻って病院に行ったら、180-135という高血圧で降圧剤を処方されました。降圧剤はしばらくは飲みましたが、血圧も下がって落ち着いたので、私の個人判断で勝手に薬を飲むのをやめちゃったんです。そのことが、今回の異常な高血圧&脳出血につながるんですが…。そのとき脳出血が判明してたら、その時点に品行方正になってたかもしれませんね (笑)。

2回目は、きっと3年くらい前で、なぜか右手の人差指と中指を組み合わせたピッキングが弾きにくくなってしまったんです..。左脳の今回の個所と近い所だったので、今回同様右手に影響が出たんでしょう。原因は何なのか、コロナ禍でのストレス?、あるいは例によって得意の暴飲暴食だったのか…? 頭痛などの症状もなかったので、病院にも行かなかったんです。指以外なんともないので、まさか脳出血だなんて考えも及びませんでした。人差指&中指が使いにくいならと、レパートリーの全てを、中指&薬指に換えて必死に練習をして乗り切っていたんです。指が動きにくくなったのは老化なのだろうと勝手に思ってましたが、この頃には多分慢性的な高血圧だったんでしょうね。

そして、脳出血が判明した昨年暮れの今回の3回目の出血で、今度は中指と薬指の組合せも全くダメになってしまって、もう完全に私のフィンガーピッキングの道は閉ざされてしまったんです。医者は「死んだ脳細胞は再生しません」と、無慈悲に言うし (苦笑) かなり落ち込みました。でも、この年末年始は忘年会・新年会なども全てキャンセルして時間ができたので、初心者の頃に戻った気分でギターに再挑戦! 毎日何時間もゆっくり弾く練習をしました。すると、不思議なことに、弾きにくかったはずの人差指と中指の組み合わせが、なぜか動きやすくなったんです! 人差指と中指は元々使っていた指なので使うイメージはあるし。ホント暗闇から抜け出たように、目の前が急に明るくなったような感じでした! 医者の言う「死んだ脳細胞は再生しない」が真実だとすると、脳の別の個所が活性化したのではないかと、今そう思っているんです。実は人間の脳は、使ってない部分がたくさんあるらしいです。何事も諦めたらいけないんだなあとつくづく感じています。

実は、年末年始にやった復活への練習は、自分の教則本「39歳からの本格アコースティック・ギター」を用いたのです。各ショート・エクササイズを超ゆっくりのテンポで確実に弾くといった練習を繰り返したんです。自分の書いた教則本で練習する日が来るとは、人生何が起こるか分からないですね (笑)。来月には【フィンガースタイル・ギター・メソッド】というタイトルでリニューアル版が出ますので、脳の別の個所を活性化したい方は是非トライしてください! あ、それには脳出血が必要かな (笑)。ま、それは冗談として、自分も助けられたこの教則本は、フィンガーピッキングを探求したい方には本当にオススメですよ。

最後に、今後も長く活動できるように、日々体調管理には今後も気を配っていきたいと思っています。実は、MRIを撮った際には小さい脳動脈瘤も見つかっていて、もう絶対高血圧に戻ることはできないんです! こんな私ですが、今後も末長くどうぞよろしくお願いします! 皆さんも、高血圧には本当に気をつけてくださいね!

【ご報告】

年末のお忙しい時期に恐縮ですが、皆さまにご報告がございます。
実は、先日高血圧が原因で脳出血になっていたことがわかりました。

先週の関西ツアーから右手指の調子が悪くなり、自分でも何が起きたのか、
さっぱり分かりませんでした。
同行していたTAB女将おハルの助言で、東京に戻ってすぐに
脳神経科に行き、念のためMRIを撮ることになりました。

体調はいたって元気で、まさかとは思いましたが、
なんと、左の脳に出血がありました..。

お医者さんから当面の飲酒禁止も宣告されました (当然ラーメン汁完飲も…) 。
そして薬をしっかり飲むようにと。
以前にも同じお医者者さんに診てもらった際にお薬を処方されていたのですが、
飲むと何か体調が悪くなった気がして、辞めてしまっていました。

いよいよ、年貢の納め時、しっかりお医者さんの言うことを守ります。
今回幸い命に関わるほどの大きな出血になりませんでしたが、
今後の教訓として重く受け止めます。
今まで自分を見守ってくださった多くの皆さんに、心配とご迷惑をおかけしないように。

ギターは今の段階では、納得いく状態ではありませんが、
頑張ってリハビリして今入っているスケジュールはこなすつもりです。
初心に帰ったつもりで、真剣に練習しています。

不肖な私ですが、65歳になったばかりで、まだまだ元気に頑張りたいです。
どうか皆様温かく見守っていただければと思います。

皆様も来年も健康で楽しい1年になりますように!
どうぞ良いお年をお迎えください。

打田十紀夫

「Off To California」をYouTubeにアップ!

ここ数ヶ月ツアーが立て込み忙しく(痛風やら骨折も、トホホ)、YouTubeの私のチャンネルにしばらく動画をアップしていませんでした。そしたら先日、「このまま投稿しないと収益化を無効にしますよ」の旨、YouTubeから連絡が来たのでした。えーっ! そうなの? でも、せっかく収益化されているので、とりあえず手元にあった古いこの動画をアップした次第です(笑)。

2014年にモーリス・ギターから発売になった私のシグネチャー・モデル「Morris SC-16U」を購入された方への特典『撮りおろし手作りDVD』に収録された映像で、「Off To California」というアイリッシュ・ホーンパイプのフィンガースタイル・アレンジです。前半がフラットピッキングを連想させるアプローチ、後半はオルタネイティング・ベースとカウンタポイント・ベースを取り入れてのアレンジになっています。昔からアイリッシュ・ナンバーも好きで色々アレンジしましたが、この曲のフィンガースタイル・アレンジは珍しいかも知れませんね

毎年ツアーをあまり入れない来年の1月や2月には、また動画を収録しようかなと思っていますので、皆様もそれまでは今アップしてある動画でお楽しみくださいね。


“Off To California” by Tokio Uchida

※この曲は、2012年にリリースしたCD『猫とドラゴン』に収録したアレンジで、完全コピー楽譜集も発売されています。TABネットショップでは以下のページで紹介してあります。

CD『打田十紀夫/猫とドラゴン』
『打田十紀夫/猫とドラゴン完全コピー楽譜集
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「現代ギター」22年4月号に登場 !!

まさかクラシック・ギターの権威ある雑誌「現代ギター」に、私が登場するとは…、世の中、何が起きるか分からないですね(笑)。クラシック・ギターはやったことなく、ステファン・グロスマン師匠の影響でブルースにはまり、戦前カントリー・ブルースマンのコピーをしまくって覚えたフィンガーピッキング…。22年4月号より新しく始まる“アコギ談義”というコーナーの第一回にご指名いただいて大変光栄であると同時に非常に恐縮してます

同じギター・ミュージックとはいえ、クラシック・ギターと私のスタイルはサウンド的にもアプローチ的にも別物ですから。まあ、分かりやすく例えるなら、クラシックが総合格闘技で、私はプロレスですからかえって分かりにくいか(笑)。愛用のモーリス・シグネチャー・ギターの他、ビンテージのナショナル・リゾネーター・ギターの写真まで紹介してくれてますよ! 非常に記念すべき号ですので、皆さん是非1冊入手して永久保存してください! キングレコードからリリースされた私のCD『どこかで春が』に収録の「浜辺の歌」の楽譜も掲載されていますよ♪

【現代ギター】→ こちら

「Dockery Farm Groove」をYouTubeにアップ!

相変わらず新型コロナ・ウイルスが猛威を振るっています。居酒屋、ライヴハウス、プロレス団体など、私に関連のある分野の皆さんは本当に大変な思いをしています。私も9月ツアーのチラシのDMを送った矢先、緊急事態宣言の発令や延期のためスケジュールを急遽変更しなければならなかったりで、ホントまいりました…。9/5(日)の名古屋「Slow Blues」ライヴだけは予定通り開催、日帰りで名古屋に遠征します!(酒類の提供停止ですので、プレイに酔ってください・笑)

さてそんな中、私のYouTubeチャンネルに新しい動画を1本アップしました。1890年代から1930年代にかけてミシシッピー・デルタに存在した伝説の「ドッケリーファーム」で演奏した“デルタ・ブルースのレジェンド”チャーリー・パットンサン・ハウスウィリー・ブラウントミー・ジョンソンらのグルーヴィーなブルースを元に、独自のアイディアを盛り込んでフィンガーピッキング・ブルース・インストに発展させた「Dockery Farm Groove」です。楽しんでくだされば幸いです。

“Dockery Farm Groove” by Tokio Uchida

※私の11枚目のCD『打田十紀夫/ビヨンド・オールド・メモリー』に収録した曲で、完全コピー楽譜集も発売されています。TABネットショップ(送料無料!)では以下のページで紹介してあります。

CD『打田十紀夫/ビヨンド・オールド・メモリー』
『Tokio’s Acoustic Blues Collection〜ビヨンド・オールド・メモリー完全コピー楽譜集〜』
かなりお得なCD&楽譜集セット『打田十紀夫/Beyond the Old Memories』

「Keep It Funky」をYouTubeにアップ!

緊急事態宣言が解除されました。でも地域によっては、まん延防止等重点措置に移行していて、まだまだ気を抜けないですね。そんな中、私は今週末から北海道ツアーです。昨年からずっと感染防止対策には抜かりはなくライヴ活動をしていますので、お近くの皆さんはぜひライヴにご来場ください!

さて、北海道へ出発する前に、私のYouTubeチャンネルに新しい動画を1本アップしました。1930年代にセントルイスで活躍したカントリー・ブルースマン、チャーリー・ジョーダンのコミカルでノリのいい「Keep It Clean」のモチーフを基にファンキーなリフを盛り込んでフィンガーピッキング・ブルース・インストに発展させた「Keep It Funky」です。楽しんでくだされば幸いです。

“Keep It Funky” by Tokio Uchida

※私の11枚目のCD『打田十紀夫/ビヨンド・オールド・メモリー』に収録した曲で、完全コピー楽譜集も発売されています。TABネットショップ(送料無料!)では以下のページで紹介してあります。

CD打田十紀夫/ビヨンド・オールド・メモリー』
『Tokio’s Acoustic Blues Collection〜ビヨンド・オールド・メモリー完全コピー楽譜集〜』
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YouTubeに「Happy Meeting In Glory」をアップ!

このところ、東京は梅雨入りもしていないのに、夏日が続いています。確実に夏の足音が聞こえてきましたね。さて、また新しいYouTube動画をアップしました。ライ・クーダーも敬愛していたバハマのギタリスト、ジョセフ・スペンスの弾いたゴスペル・ナンバー「Happy Meeting In Glory」です。メロディやベース音に独特なシンコペーションを取り入れるスペンスの自由奔放なギター・プレイを参考にしながらも、私なりのフレージングでプレイしました。ご覧くだされば幸いです。

“Happy Meeting In Glory” by Tokio Uchida

 私の11枚目のCD『打田十紀夫/ビヨンド・オールド・メモリー』にも収録していますが、そちらではまた違ったアドリブを加え、もっと長いバージョンを弾いていますので、そちらもよろしくです。(´∇`)/

CD打田十紀夫/ビヨンド・オールド・メモリー』
『Tokio’s Acoustic Blues Collection〜ビヨンド・オールド・メモリー完全コピー楽譜集〜』
かなりお得なCD&楽譜集セット『打田十紀夫/Beyond the Old Memories』

新動画「Bo’s Raggy Blues」をアップ!

緊急事態宣言が6/20まで延長されました。これだけ自粛の嵐なのにさほど効果が出ないとなると、なにか根本的に対策が間違っているのかもという気もします。お酒を出すお店がターゲットにされているおかげで、私自身このところ飲む機会がぐっと減りました。以前のような全日本プロレスの渕正信さんと飲みに行っての飲み過ぎ、電車寝過ごし、あらぬ駅で降車、どこを徘徊したのかなかなか自宅にたどり着かない…などといったトラブルが、とても懐かしい今日この頃です(笑)

さて、また新しいYouTube動画をアップしました。ボー・カーターのユニークなアイディアを元に発展させたラグタイム・ブルース「Bo’s Raggy Blues」です。ボー・カーターは、1920年代後半から30年代にかけて広く活躍したレジェンド・ブルースマン。ソロでの活動のほか、ミシシッピーの代表的なストリング・バンド、ミシシッピー・シークスの主要メンバーでもありました。今回の使用ギターは、オール・マホの私のシグネチャー・モデル Morris SC-123U。前回同様2カメで収録して、TAB女将おハルが編集してくれました。でも、やっぱりありました、このやりとりが ↓

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

【女将】はいっ、本番どうぞ~🎬
【ワシ】(気合を入れて)♪ ジャンジャカ~♪
【女将】はい、オーケー! 今のテイクでいいんじゃない。えっ…あっ、マイクのスイッチ、入ってなかった!!
【ワシ】。。。(-。-;) 

“Bo’s Raggy Blues” by Tokio Unhida

 

私の11枚目のCD『打田十紀夫/ビヨンド・オールド・メモリー』に収録した曲で、完全コピー楽譜集も発売されています。TABネットショップでは以下のページで紹介してあります。

CD打田十紀夫/ビヨンド・オールド・メモリー』
『Tokio’s Acoustic Blues Collection〜ビヨンド・オールド・メモリー完全コピー楽譜集〜』
かなりお得なCD&楽譜集セット『打田十紀夫/Beyond the Old Memories』

3度目の緊急事態宣言の中、動画2点アップ!

東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に、3度目となるの緊急事態宣言が発令されました。飲食店の時短営業に加え、今回は特にアルコール類の提供が終日禁止という厳しい要請が出されています。夜型で酒好きで飲食店の味方の私は、なんか自分が否定されているような気もして、ちょっとツライところです。少なくとも、私が行く飲食店では感染の可能性すら感じた事はないので、なんかちょっと納得いかないところも。。とにかくここまでやるのなら、しっかり成果が出てもらいたいです。

さて、そんな中、新しいYouTube動画を2点アップしました。ひとつは、ベスト盤CD付き楽譜集『打田十紀夫 フィンガースタイル・ギター・ベスト』収録曲の演奏上のヒントをご紹介する【Tips for 〜】シリーズの第12回目。今回は、アイリッシュ・ホーンパイプの「The King of the Faeries」です。収録はほぼ一発撮りなので、後から「あっ、あれも言えば良かったなぁ…」とかよくありますが、楽しんでいただければ嬉しいです。この動画もそうですが、最近、女将が頑張って2カメで撮ってくれてます。でも、たまにあるのが、撮った後で「あ、録画ボタン押されてなかったぁ!」(^。^;)

第12回 「The King of the Faeries」

『打田十紀夫 フィンガースタイル・ギター・ベスト』紹介ページ
TABネットショップ ● amazon

もう1点は、私のYouTubeチャンネルを紹介するダイジェスト動画です。若い頃の映像や近年の映像が入り混じっていて、自分でも時の流れを感じて複雑な心境ですが。。

YouTube「打田十紀夫 チャンネル」ダイジェスト


【次回のライヴご案内】

●5/4 (火祝) 南浦和ライブ&カフェ 宮内家 open 16:30 start 17:00
※消毒・除菌・座席制限・換気など、感染防止対策万全のうえ開催です。ご来場お待ちしております! ライヴの詳細は → こちら

初の2カメ収録!「Whistlin’ Honky-Tonk Slide」

ギター・パフォーマンス動画を久しぶりに撮りました。我が家での気軽な演奏ではあるんですが、今回は2台のカメラを用いて収録しその映像を編集しているので、スタジオ収録みたいになってます(笑)。曲は、私の師匠(ステファン・グロスマン)の師匠、レヴァランド・ゲイリー・デイヴィスの「Whistlin’ Blues」のアイディアを発展させた「Whistlin’ Honky-Tonk Slide」です。2012年にリリースしたCD『猫とドラゴン』に収録した曲で、1弦をB音まで下げるオープンD6チューニングでのスライド・プレイです。

「Whistlin’ Honky-Tonk Slide」

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