十紀夫語録

打田十紀夫オフィシャル・ブログ

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Archive for 8月, 2010

ヘーシンクと山本小鉄。。。

このところ、また相次いでプロレス界の大物が亡くなりました。アントン・ヘーシンクと山本小鉄さん。自分がリアルタイムでその活躍を見てきた人たちが、ひとり、またひとりといなくなっていくのは本当にさみしいです。

ヘーシンクは、東京オリンピックで金メダルを獲得するなど、世界の柔道界で輝かしい実績を残した柔道家。その知名度に日本テレビが目を付けスカウトし、ジャイアント馬場さんの全日本プロレスに1973年に入団し、5年ほど日本でプロレスラーとして活躍しました。私自身、柔道をやってましたので、ヘーシンクにはかなり期待して注目して見てました。ところがこのヘーシンク、本当に強かったのですが、見せ方が下手で、試合にあまり緊迫感がなかったことを記憶しています。一流のレスラーはやられているときの悲壮感でも、観客を惹きつけるのです。強いだけでは、プロレスの試合は成り立ちません。

結局、プロレスに馴染めず、大きな実績を残せないままプロレス界からは引退しましたが、そんなヘーシンクの試合で今でも記憶に残っているのが、ゴリラ・モンスーン(故人)との“柔道ジャケットマッチ”(1974年)。試合はヘーシンクの勝ちでしたが、相手がWWWF(今のWWE)の大物で試合巧者のモンスーンだったことで、なんとか形になった印象でした。当時高校生だった私は「う〜ん、プロレスって難しいよな〜」と考えさせられました。ヘーシンクがもう少しプロレスに順応してくれていれば、馬場さんのその後の全日本プロレスの運営が楽だったかも知れませんね。。。ヘーシンクはプロレスを引退した後は、また柔道界に戻り、後進の指導や柔道の普及に尽力されたとのことです。

山本小鉄さんは、アントニオ猪木が旗揚げした新日本プロレスに参加して、テレビの解説を務めたり、“鬼軍曹”として選手の指導に当たるようになってから人気者になりましたが、私は彼の日本プロレス時代の試合ぶりもよく覚えています。星野勘太郎とのタッグ・チーム“ヤマハ・ブラザーズ”の小気味のいい試合は、前座戦線を大いに盛り上げたものでした。でも、私が山本氏の試合で一番印象に残っているのが、なんとこれもまたゴリラ・モンスーンとの試合(1969年)。日プロ第11回ワールド・リーグ戦の公式戦で、モンスーンのフライング・ボディ・プレスを自爆させ、誰もが予期せぬ大金星を挙げたのでした。

その試合のおかげで、ボボ・ブラジルと並んで優勝候補のひとりだったモンスーンが脱落。優勝戦線が混沌とし、最終的にアントニオ猪木の初優勝にもつながったのでした。“ジャイアント馬場4連覇ならず!”…そのときからすでに熱狂的な馬場さん信者だった私(当時小学5年)は、悔し涙を流したのでした(その翌年から馬場さんは、また3年連続優勝しましたけどね!)。とにかく、その第11回ワールド・リーグ戦で、プロレス界の“政治”的な部分などを色々学ぶことにもなったので、山本小鉄さんのモンスーン戦は忘れることはできません。ちなみに、この第11回ワールド・リーグ戦にまつわるウラ話、そして、その後の日本プロレスの分裂、全日本プロレスと新日本プロレスの興行戦争…これらのディープな話は、私のライヴの打ち上げで、酔っぱらった私からさんざん聞かされた方も多いかも(苦笑)。

アントン・ヘーシンクと山本小鉄さん…プロレス界に貢献されたこのお二人のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

この2週間を振り返っての久々の日記

まだまだ暑い日が続きそうですが、皆さん、夏バテされていないですか? 私ですか? ハイ、はっきり言って、バテバテです。。。

それにしても、前回のこのブログの更新(8/13)からあっという間に2週間も経ってしまったんですねえ。その間ツアーには出ていませんでしたが、なんだかんだとバタバタしていました。よく「ギターたくさん抱えて地方を回るのは大変ですね」と言われるのですが、全然そんなことはなく、巡業はどんなにハードでも楽しいですよ〜。東京にいるときの方が色んな雑務に追われ、慌ただしい気がします。

この2週間何やってたかなあ。。。振り返ってみると。。。
お、そうだ、1本ライヴがありました。8/15(日)に島村楽器大宮ロフト店で開催された「ライヴ&トーク」です。埼玉は東京から近いこともあって、ライヴをする頻度は比較的少なく、大宮ロフト店も前回伺ってから約10年ぶりくらいで、懐かしかったです。「あの日から10年も歳とったのかあ」と一杯やりながら感慨に浸りたかったところですが、日帰りの仕事でしたので片付けが終わったら、ギター3本と機材を入れたスーツケースを抱えて電車に飛び乗り、幡ヶ谷の事務所に戻りました。お盆休みの中、参加してくれた皆さん、本当にありがとう! ああやって皆さんの前ではしゃいでいるのが、私は一番楽しいんですよ。またライヴに来てね〜!

それから、8/20の深夜には私の英語インタビューが再放送されました。本場ミシシッピー・デルタのラジオ局「WABG AM960」で、私の愛弟子の友ちゃんがDJとして活躍していることは先日ブログでご紹介しましたが、その友ちゃんの計らいで、6月に放送されたインタビューを再放送してくれたんです。ロバート・ジョンソンはこう弾いた」やら「トミー・マクレナンはこんなスタイルだ」などとギターを弾きながら、英語でのマニアックなブルース談義。英語を話している自分の声が(インターネット経由で)海外のラジオ局から聞こえてくるというのも、どことなく気恥ずかしい気もしますが、しかしなんといってもブルースのメッカ、ミシシッピー・デルタのラジオ局ですよ〜! これもちょっとした、ひとつの快挙なのかなあとうれしかったです。聞いてくれた皆さん、ありがとうございました! これも友ちゃんのおかげです。ホントにありがとう! 9月末に無事元気に帰ってきてね!

あ、もうひとつ、ここで書いておくことを思い出しました。今月上旬の札幌「楽天舎」ライヴにご来場くださったWさんへの個人的なご連絡です。メール・アドレスが分からなかったので、ここで告知させてください。ステファン・グロスマンが飼っている猫ちゃんの品種を知りたいとのことでしたね? 本人に訊いたところ「Maine Coon」だとのことです。Wさんの飼われている猫ちゃんと同じでしたか? 2年前にステファン宅にお邪魔したときの写真をアップしておきます。お利口さんのカワイイ「マッキーくん」で〜す♪

ダック・ベイカーとのツアー写真
アップしました!

6月に開催した『ダック・ベイカー Japan Tour 2010』「写真&コメント」ページをようやくまとめました。ダックとのツアーが終わった後も、いろいろスケジュールが入っていたため、なかなか写真をまとめる時間が取れず、いつもよりちょっと遅くなってしまいました。作業していて感じたのは、ダックとのツアーが終わってからまだ2ヶ月も経っていないのに、なんかとても懐かしいような気がしたことです。毎日いろんな事が起きて充実しているからなのか、あるいは、毎日バタバタと慌ただしい生活をしているからなのか、分かりませんが。。。まあそれはともかく、ダックとのライヴにご来場くださった方も、いらっしゃれなかった方も、どうぞご覧になってみてください(→こちら)。

友ちゃん、ミシシッピーで活躍中!

TABギタースクールの生徒さんの“友ちゃん”こと保科友美さんが、只今、米国ミシシッピーのブルース・ラジオ局「WABG AM960」にて、DJとして活躍中です。ブルースに対して深い愛情を持つ彼女は、以前もミシシッピーを訪れていて、素敵な写真をたくさん撮ってきてくれ、そのうちの何枚かを私のホームページでも紹介したことがありました(2008年8月の十紀夫語録→こちら)。今回もとてもエキサイティングな毎日を過ごしているようです。彼女が送ってくれた写真を、ここで1枚ご紹介しておきましょう。エルモア・ジェイムスJr.さんのご家族との写真です。真ん中が友ちゃんで、左側がエルモアJr.(すなわちエルモアの息子さん)、右側がその息子さん(すなわちエルモアのお孫さん)です! ブルースの本場でその伝統と伝説にこんなにも身近に接しているとは、いやはやなんとも凄いではありませんか!

友ちゃんは、T(ティー)の愛称で、昼の番組を担当しています。日本時間だと、深夜の2時くらいからのオンエアになります。それ以外の時間でも度々登場していますよ!「WABG AM960」のHP(こちら)からインターネット経由で聴けますので、是非アクセスしてお聴きください。たまに日本語も少し交えた彼女の素敵なMCと、エキサイティングなブルース・ナンバーがたくさん聴けますよ。ミシシッピーで頑張る友ちゃんを、皆さん、どうか応援してやってください。私の曲もたまにかけてくれています。6月に一度オンエアされた、私の英語インタビューも8/20の深夜2時ごろ(正確には8/21ですね)に再放送される予定です。そちらもお楽しみに!

スライド・ギター・クリニック

先週の土曜日(8/7)に、池袋イケベ楽器4FのOMスタジオで、National & モリダイラ楽器プレゼンツ「スライド・ギター・クリニック」が開催されました。暑い中ご来場の皆さま、どうもありがとうございました!

クリニックといってもライヴ&トーク形式で、デモ演奏もいろいろ絡めながらボトルネック・スライド・ギターのテクニックやリゾネーター・ギターの可能性を解説しました。この日ばかりは、ナショナル・ギター(Style-N)がメインで大活躍。スライド奏法の他に、ナショナルでは滅多にしないレギュラー・チューニングに合わせてのフィンガーピッキング・ナンバーも弾いちゃったくらいですから。モーリスSC-171Uを用いての演奏もはさみましたので、リゾネーター・ギターと通常のアコースティック・ギターのサウンドの比較もできたのではないでしょうか。参加された方が、これを機にリゾネーター・ギターにも興味を持っていただけたらうれしいです。もちろん、私の教則DVD『まるごと1本!ボトルネック・スライド・ギター』や愛用のスライド・バー“Giant Bone Bar”のご紹介も、ちゃっかりとさせてもらいましたよ(笑)。

終了後、お隣にある、イケベ楽器アコースティック・ギター専門店Brown Guitarsにもお邪魔しましたが、興味深いギターがいっぱいで、いつまでもいたくなるような素敵な空間でした。ナショナル・ギターも欲しくなりそうなのが何本も。。。クリニックでも展示していた、ウッド・ボディのトライコーンなどは、色んな場面で活用できる可能性を秘めていると思います。新品なのに、ちょいキズということでアウトレット品としてかなりお安くなっていて、これは絶対お買い得ですよ! 興味ある人はBrown GuitarsのHPでチェックしてみてください。

北海道ツアーから戻りました!

北海道ソロライヴ・ツアー2010から無事東京に戻りました。今回も各地で多くの方々にお世話になり、充実したツアーとなりました。旭川が「アーリータイムス」(7/30)、富良野が「傷つく森の緑」(7/31)、札幌が「楽天舎」(8/1)と「フライヤーパーク」(8/3)、小樽が「一匹長屋」(8/4)…この5会場での開催でした。皆さん、演奏を真剣に聴いてくださり、またMCには大受けしてくれて、私も非常にやりがいのあるライヴでした。8/1にオープニングを勤めてくれた若きホープ、山木将平クン、8/4にゲスト出演してくれた古くからの同志、浜田隆史クン…共演できて楽しかったですよ。ご来場の皆さま、関係者の皆さま、本当にありがとうございました! 心から感謝いたします!

もちろん私のことですから、飲み食いの充実もとても重要なポイントでした。旭川では、打ち上げでいただいたもつ鍋がとても美味しかったです。ライヴ前に一人で行ったラーメン屋さんは、アーリータイムスのマスター的にはNGだとのことで、次回はいただいたアドバイスを参考に失敗しないようにします(笑)。富良野では、地元の有名店「くまげら」でいただいた和牛さしみ丼が絶品(!)、ほっぺたが落ちるほどの感動の美味しさでした。ライヴにも来てくださったご主人が差し入れてくれた、オリジナルの日本酒もとても飲みやすく、ついついグイグイと…。。。

札幌では、楽天舎でいただいた二色カレーライス、美味しかったです! 8/2のオフはしっかり休めばいいものをはぐねっとの方々と瀬尾さんオススメの「かね松」へ。ホッキ貝、青ツブ貝をはじめとする魚介類で、お酒が進む進む! 8/3のライヴの後は、西野さんオススメの「白樺山荘」でラーメン。並んだ甲斐がある味わいでした。小樽では、浜田クンを無理矢理(?)誘い、ケイタさんから教えていただいていた「ラーメン初代」へ直行。1日30食限定の「白たまり醤油ラーメン」をいただきました!

・・・まだまだ書ききれません!「北海道へ一体何しに行ったんだ?」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、美味しいものをいただくのもツアーの楽しみのひとつなんです。ライヴで頑張る活力でもあるんです(私の場合ですが…)。ところで、今回カメラを持って行かなくて、写真を一切撮ってませんでした。小樽で浜田クンが撮ってくれた写真をアップしておきます。

一匹長屋ライヴより

浜田クンとのデュオ

帰りの小樽駅にて
今回はギター3本でしたが、それでも十分荷物が多い!

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