Archive for the ‘愛用ギターご紹介’ Category
ツアーとレコーディングと撮影と…!
このところ色んなスケジュールが入っていてバタバタしていたのですが、気が付いたらもう10月に入っているではないですか! ひえー、すっかり秋も深まっちゃって、、、時間よ、ちょっと待ってくれい! 先ほど、締め切りが早くなったプレイヤー誌の連載原稿を入稿したので、やっとブログを更新する気になりました(笑)。
さて、まずは少し遅くなりましたが、南浦和「宮内家」、新潟「カポタスト」、白山市「溜まりBAR 夕焼け」と回った先月後半のツアーでは各地でたくさんの方々にご来場いただき、本当にありがとうございました! 関係者の方々にも大変お世話になりました。心から感謝いたします! 初日の「宮内家」は4年ぶりで、新しい場所に移られてから初めてのライヴでした。オープニングの奏帆ちゃん、かわいかったなあ。下は、TAB女将おハルが撮った写真。ライヴの様子(左)と打ち上げ写真(右)。
翌日の新潟、白山市と「ひとり巡業」だったため、写真がなくてスミマセン。でも、皆さんにお会いでき、とても楽しく、充実した時間を過ごすことができました。4本のギターを持って行った甲斐がありましたよー。
あ、写真1枚ありました!「溜まりBAR 夕焼け」で撮ったフォークシンガーの中川五郎さんとのツーショットです(右写真)。隣の「青葉館」でライヴを終えた五郎さんが「夕焼け」に立ち寄られたときに、ツーショットをお願いしました。長い間にわたって音楽活動と共に執筆活動もされていて、たくさんの著作がある五郎さん…昔からお名前は存じ上げていましたが、お会いしたのは初めてでした。とても素敵な方でした。ちなみに白山市ライヴの様子は、企画してくださったポンポロプーの島崎さんがブログで紹介してくれていますので、是非ご覧になってください(→こちら)。
ツアーから戻ってからも色々あったなあ。まず、アメリカのMelBay出版のCollin Bayさんが、東小金井のTAB新オフィスに寄ってくれました。Collinさんは、これまで何度かお会いした社長のBryndonさんの弟さん。お得意さんへの挨拶回りと日本の市場調査で来日されていたのですが、ギターを弾かれるとのことで音楽の話も盛り上がりました。
そして、その翌日は、ギタリスト垂石雅俊クンの新しいCDに参加するために、キングレコードの関口台スタジオへ。さすが大手レコード会社のスタジオは立派でした。スライド・プレイで1曲だけの参加の私は、自分の録音が終わったら、まだ録音が少し残っている垂石クンを置いて中華屋に直行し、一足お先に打ち上げへ突入。垂石クンやディレクターの夏目氏が駆けつけたときにはすっかり出来上がっちゃってて…いったい誰の打ち上げか分からない状態で、いやはや大変失礼しました(笑)。CDは年内に発売される予定とのことですので、皆さんよろしく。下は、キング関口台スタジオでの写真。録音ブースで垂石くんとパチリ(左)、スタッフの皆さんとも記念写真(右)。
次の日は、モリダイラ楽器本社で、私の新しいモーリス・シグネチャー・モデルの写真撮影がありました。カメラマンはいつもお世話になっている深町直幸さん。今年の3月に松本にあるモーリスの工場で打ち合わせしたモデルが、私のリクエスト通りにようやく出来上がってきたのでした。Sシリーズではあるのですが、これまでのものと明らかに異なるサウンド・キャラクターとルックスになりました。今使っているマダガスカル・ローズのSC-171Uとの使い分けが楽しみです。近々、写真もできてくると思うのでご紹介できると思いますが、まずは右に撮影風景だけ上げておきます(笑)。10月の「前橋〜東北〜村上」ツアーから参戦予定ですので、どうかお楽しみに!
<秋のソロツアー:前橋~東北~村上>
●10/11 (金) 前橋・音処きしん
●10/12 (土) 仙台・ヤマノミュージックサロン仙台
●10/13 (日) 酒田・Bluesヒロ
●10/14 (月祝) 秋田・カフェブルージュ
●10/15 (火) 弘前・アサイラム
●10/16 (水) 十和田市・ハミング・バード II
●10/18 (金) 宮古・カントリーズcafe
●10/19 (土) 盛岡・開運橋のジョニー
●10/20 (日) 村上・楽屋
詳細はこちらで!
※9/16に筑紫野「two-five イベントホール」で開催されたライヴの様子を、ブログでアップしてくれています。ご覧になってください(→こちら)。
“オール・ナトー”ギター
たまにはギターのことも書いてみましょう。でないと、ラーメン研究家と思われてしまいそうで(笑)。
私は、皆さんに負けず劣らず(?)、たくさんギターを持っています(30本くらいかな)。ライヴや録音で使っている主なギターは、私のHPにある「Tokio’s Gear」(→ここ)に紹介してあります。これまでに泣く泣く手放したギターも数多いのですが、それらを含めてどのギターも“いいギター”ばかりです。アコースティック・ギターという楽器は、人間と同じでそれぞれが独特の個性を持っていますので、やはり必然的に色々欲しくなってしまいます。まあ、気が多いと言えなくもありませんが(笑)。
そんな愛用ギター達を、たまにこのページでご紹介していくとしましょう。まず今回は、このギター(→)。クレセントムーン”All-Nato”です! クレセントムーン・ギターは、愛知県日進市にある「トーンウッド」という工房で、日比伸也さんが作っているギター。私は、この”All-Nato”の他にも、“All-Spruce”と“OOO-Rosewood”を所有していて、どれも素晴らしいギターです。この日比さんという方は、ユニークな発想を持ったギター製作家で、普通使わないような材でもギターにしてしまうんです。この”All-Nato”もそんなひとつで、その名のごとく、サイド、バック、トップにすべてナトーという材を使っているんです。
日比さんがこのギターを作った発想はこうです。
「昔のブルースマンの時代に、今あるような高級手工ギターで演奏するプレイヤーなどいなかった。材もそんないい材で作られたギターではないはず。結果、ギター自体は最初は鳴らないかも知れない。それでも、ブルースマンが弾き込むうちに、ヤズー・レコードで聴かれるような、渋く味わい深いブルースの音になったんでしょう。そんなギターを作ったんです」
このナトーという材は、確かに低価格のギターでしか使われていない材ですが、日比さんの手によって、レトロな雰囲気を感じさせるギターに仕上がっています。ルックスが印象的ってこともあって、私もプロフィール写真で使ったりしています。また、最近復刊したの私のCD付き教則本「ラグタイム・ギター(改訂版)」(リットーミュージック)の表紙にも採用されました(→)。
そして肝心の音ですが、一般のギターの鳴り方とは違い、古き良き時代の音というか、とにかく不思議なサウンドの印象です。そして弾き込んでいくうちに、まさに日比さんの言ったとおりに、戦前カントリー・ブルースやアーリー・ジャズを弾くと非常に“いい感じ”に育ってきました。特に、ブラインド・ブレイクの超絶ワザ「スタンブリング・ベース」を弾くと、とても気持ちよく弾けるんです。これは、“ベース音がよく出る&サスティーンが長い”といった点に重点を置く一般的な高級ギターでは、絶対出せないサウンドです。そういった一般のギター・メーカーや製作家と異なる発想を持った日比さんだからこそ、このようなギターが作れたんでしょう。ベースが鳴りすぎたり、サスティーンが長すぎたりすると、高級感を感じさせることができても、実際の演奏ではコントロールしにくいものです。
最後に、この”All-Nato”ギターで弾いたライヴ映像を挙げておきましょう。今年の5月にトーンウッドのNewギャラリーでライヴを行ったときのものです。モノトニック・ベースで弾くビッグ・ビル・ブルーンジーの「Pig Meat Strut」を弾いています。
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